1.概説

 この水は、10数年前まで栃神谷区の簡易水道として利用されていた。

この水の水源は、水汲み場から約700m離れた、山の中腹にある岩の間から湧き出ており、水汲み場まで地中配管で密閉的に導かれている。

 夏は冷たく、冬は温かく、とても美味しい水なので、区民に愛され簡易水道として40年余り利用されてきた。

2.経過

 簡易水道として使用して30年を過ぎた頃から配管の老朽化が見られ、多額の修理費がかさむようになった。それゆえに、将来も考えて、この簡易水道を廃止し、市の上水道利用に切り替えた。

 ところが、この美味しい水に未練を持つ区民も多く、「市の上水道とは別に、この水を残してほしい」と云うことで、村の一番上に新たな水汲み場を設置した。

3.進展・改善

 平成18年3月18日に「ふくいのおいしい水」の指定を受け、さらに平成22年には、福井型カーボン・オフセット環境ふくいCo2削減貢献事業の助成金をうけて、次の改善を行った。

 改善1:配管を現在の国道157号線近くまで延長して、利用者の利便性を図った。

 改善2:老朽化した配管を新品に交換し、さらに途中にあった貯水槽を切り離して直結にし、水の滞留をなくした。

 改善3:水汲み場を目立たせ、市県の観光と地区の興隆に資するため、水車を併設した。その結果、多くの人たちに知れ渡り、現在では区民のほかにも、毎日多くの人たちが市外および県外からも訪れ、利用している。

4.水源地の現在の様子

 水源地は、その周囲をコンクリートでしっかりと固め、うわ水が混入しない構造になっている。これにより、雨が降っても水が濁ることなく、年中極めて良好な透明度を保っている。この構造は、水汲み場に掲示している。

5.水質検査について

 水質検査は、毎年、春・夏・秋と年に3回実施して、試験結果を水汲み場に掲示している。